20200602_定期調査

2020年6月2日 定期調査

最近は非常に忙しく、フィールドに出れていない日々が続いた。

久しぶりにフィールドに出る機会があった。

 

天気は晴れ。

既に、水位は増加しており水には濁りがあった。

魚類にとっては、今がまさに繁殖シーズンである。

 

近所の川で採集を行った。

お目当ては婚姻色である。

この時期のオイカワやタナゴ類の婚姻色が非常にきれいで、

私はそれに魅了されている。

 

(採集結果)

 カマツカ、カネヒラ、ムギツク、アリアケスジシマドジョウカワムツ、イトモロコ

イカオヤニラミなどを捕獲した。そのうちの一部を写真付きで解説する。

 

カマツカ

 お腹の膨らんだ個体を捕獲することができ、そろそろ繁殖シーズンになるのだろう。

体サイズも良型であった。

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捕獲できたカマツカ

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お腹が膨らんでいるカマツカ

 

ムギツク

 私が今まで見てきた中で、最大の個体(標準体長:13 ㎝)を捕獲した。

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イカ

 本命を捕獲できた。非常に美しい。形態、色彩どれをとっても美しい。

追星もゴリゴリに出ている。お腹がしぼんでいたので、産卵後個体なのかもしれない。

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婚姻色のでたオイカ

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イカワ(背鰭)

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イカワ(尻びれ)

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イカワ(腹鰭)

 今回の調査は、久々であったこともあり非常に満足した調査であった。

研究、就活、公務員試験とやることが非常に多いが、一つ一つ確実にこなしていきたい。

また機会があれば、採集に行きたい。

20200415_定期調査

今回から調査の記録を残すことにした。

理由は何気ない生物の記録を残すことは意外と重要だからだ。

その話はまたいつかする。

 

いつもの場所(SG平野)で調査を行った。

そこで捕獲したものを紹介する。

 

・アリアケギバチ

主に九州北部に分布している。

近年福岡県や熊本県では、国内外来種のギギが移入されてしまった。

そのため、本種との競合、交雑などが懸念される。

この調査場所では、昨年から本種を確認し、今年も確認することができた。

とてもキュートでこのサイズはまだかわいい。

とても臆病。

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ちび アリアケギバチ

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・ハス(国内外来種

本来は、琵琶湖原産のコイ科では珍しい魚食性魚類。

口がかっこよく、銀光沢が美しい。

胃の内容物が気になる。

捕食圧の異なる生息場所において、捕食圧が低いと魚食傾向になり、捕食圧が高いと魚食傾向が減少すると考えている。その結果、捕食圧の高いところでは体サイズが小さくなると考えられる。(あくまでも筆者の個人的な仮説であり今後検証していく予定)

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ハス(国内外来種

カマツカ

安定の底物3兄弟の長男(長男:カマツカ、次男:ツチフキ、末っ子:ゼゼラ;あくまでも個人的な感覚)。

大型のものでは、体長が12cm以上にもなる。

つぶらな瞳がかわいらしい。

いつか食べてみたい。

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カマツカ

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カマツカ水中写真(ヤラセ)

 

今日も良い調査であった。

捕獲個体はハス以外リリース。

いつまでも、そこにいるといいな。

後輩先輩の卒論・修論を聞いて

卒論・修論

皆さんは、卒論・修論と聞いてどのような思い出があるだろうか?

私は苦い思い出しかない。

 

卒論はやったことがある。

内容は、植食者の大発生の影響が植物を介して他の植食者や捕食者の群集構造が変化するということだ。

 

卒論発表会は、朝から夕方まで行われ、学部生にとっては自身の卒業がかかっているビッグイベントである。私も例にももれず、卒論に向けて奮闘しその日を迎えていた。

当日、私は大トリであった。

例年、私の学科の卒論発表会では最後の発表者は、

何かボケるまたは気の利いたことを言うという決まりがあった。

(私の研究室が毎年トリになるので、そんな決まりができたのかも...)

私は、どうせ何かするならボケようと思った。

私の2つ前の発表がちょうどカラス(トリ)の発表であった。

そこで、私は、こんなことを言ってしまった。

 

「皆さん、長らくお疲れ様でした。

これで最後の発表ですので、しばしお付き合いいただけたらと思います。

大トリがトリの話ではないですが。」

こんなことを、言ってしまった。

 

当時を振り返っても、全く面白くないと再度痛感した。

実際に、言い放った瞬間、会場の空気は今まで経験したことのない空気感であった。

 

盛大にスベったのだ。

 

しかも、最後の発表であったので、全教員、全学生がいる中でスベったのだ。

真面目に気の利いた事を言えばよかったと、あれ以来ずっと後悔している。

芸人さんの「スベる」を体験できたという点ではよかったのかもしれんが。

 

修論発表は一年後。

そこでは、真面目にしたい。

 

なにはともあれ、卒論生・修論生に「お疲れさまでした!」と言いたい。

 

論文紹介の指導を終えて

後輩の論文紹介の指導を行った。

私の研究室では、学部3年生の初めての論文紹介のアシストを修士の人がチューターとして行う。

私は修士であるので、後輩の面倒を見ることになった。

 

論文選びから始めたのだが、彼の研究と関連のある研究が全くなかった。

分類群を変えてみたり、単語を少し変えてみたり、ちょっと古い論文を検索してみたりしたが、ヒットする論文は無かった。

 

半ばあきらめかけていたころ、彼がある論文を持ってきた。

 

ジャーナルは、「・ネイチャー」で、タイトルが「Insect egg size and shape evolve with ecology but not developmental rate」

ざっくりとした内容が、

PGLS (Phylogenetic Generalized Least Squares : 系統一般化最小二乗法)を用いて、

多くの分類群に共通して、昆虫の卵の大きさや形の進化は、発生形質(胚発生期間や成虫の体サイズなど)ではなく、

産卵生態(内部寄生産卵、水上・水中に産卵)によって促進することを最新の系統樹を使って明らかにした。

という内容である。

www.nature.com

 

 

「後輩君これは、僕も読むのがつらい」と心の中で言ったが、覚悟を決めて、これを論文紹介で紹介することにした。

 

ここ2週間、2人で一緒に読み合わせをして、レジュメを完成させた。

そして、発表当日。

 

前日の夜まで、後輩君は非常によく頑張ったと思う。

発表は、(僕にとっては)非常に分かりやすく、この2週間一緒に頑張ってきた甲斐があったなぁと思った(採集や自分の研究をしたかったけど...)。

しかし、レジュメの内容で、私の責任ではあるのだが、イントロと中身が対応していないところがあった。

そこは猛省している。

 

あと、私の日本語が崩壊していたところがあったので、そこはこれから何とかしないといけないと危機感を感じている(あと一年で社会人になっちゃうから)。

最近は、文章を書く機会が全くなくなってきたので、これを機に筆(手)を動かした次第であった。

 

 

 

 

クリスマスプレゼント

今日佐賀新聞に私のことが記事になりました。

私はアリアケスジシマドジョウの研究をしているのですが...

細かいことはさておき、私のことが記事にされたことは初めてのことですので、非常にうれしく思います。

僕にとってはありがたいプレゼントです。

これを機に、より一層の研究を行っていきたいです。

 

 

<今どき大学生>佐賀大大学院農学研究科1年 尋木優平さん 自他共に認める生物好き|まちの話題|佐賀新聞ニュース|佐賀新聞LiVE

 

初投稿

このブログは、私の文章スキルを身に付けるためと日々の人間活動を記録するために開設しました。

私は面白くない人です。日々話のネタを考えて、何か面白い出来事が生じたら書いていこうかと思っています。ほかにも、私は、某大学で淡水魚類を研究しており、その日々の研究活動や、論文紹介などができればなぁと考えています。

最後にもう一度だけ念を押しとくと、私は面白くない人です。

そんな私でも、こんなどうしようもないブログを読んでいただけたら幸いです。