20210219_定期調査

久しぶりに、S県へ赴き少し調査した。
その結果を記録する。
努力量20分で投網とサデ網を使い分けて採集した。
久しぶりに投網を打ったので、腕がだいぶん落ちていた...

 

以下、採集した魚種

① ヤリタナゴ Tanakia lanceolata
 
最も多く取れ、ほんのりと婚姻色が現れていた。
 婚姻色MAXの個体は、非常に美しいためその時期になるのが待ち遠しい。
 メス腹部は膨らみ、産卵管がちょろりと出ていた。

 

f:id:Cobitiskaibarai:20210225150742j:plain

ヤリタナゴ(左:オス;右:メス)

f:id:Cobitiskaibarai:20210225151456j:plain

ヤリタナゴのオス 

f:id:Cobitiskaibarai:20210225151559j:plain

ヤリタナゴのメス

 

② アブラボテ Tanakia limbata

 一個体確認。ここで採集するのは稀。婚姻色が現れると非常に美しい。
 尻びれがものすごくいい!!

 

 

f:id:Cobitiskaibarai:20210225151819j:plain

アブラボテ

f:id:Cobitiskaibarai:20210225151847j:plain

 

③ カネヒラ Acheilognathus rhombeus

 ここでは初採集。けっこう上流のほうでは、よく見られる。
 移動してきたのか、それとも近くに生息場所があるのか...

 淡く色づいてきた。タナゴの中でも比較的大きく成長する。

f:id:Cobitiskaibarai:20210225152254j:plain

カネヒラ

④ カワヒガイ Sarcocheilichthys variegatus variegatus

 ここは珍しく、カワヒガイのたまり場であった。
 ここだけ一年を通して、個体数が多い印象。
 婚姻色&追星は、未発達。

f:id:Cobitiskaibarai:20210225152654j:plain

カワヒガイのオス

f:id:Cobitiskaibarai:20210225152820j:plain

いい感じなカワヒガイ

⑤  カワムツ Nipponocypris temminckii

 最近は、この水系で増えているらしい。
 昔はオイカワが優占種であったようだが、ここ最近の優占種は本種のようだ。
 調査場所では、本種の大きな群れを確認している。

f:id:Cobitiskaibarai:20210225153003j:plain

カワムツ

⑥ オイカワ Opsariichthys platypus

 昔の優占種。優占種の置き換わりは興味深い。
 婚姻色は、まだ合わられていない。
 少し上流に行くとハス Opsariichthys uncirostris が見られる。
 ニッチがかぶっていると思うのだが、この二種は同所的によく見かける。
 ひょっとすると、オイカワが優占種でなくなったのは、ハスと何か関係があるのだろうか?

f:id:Cobitiskaibarai:20210225153449j:plain

イカ

⑦ ヨシノボリの仲間 Rhinogobius sp.

 よく見かけるが、分類が沼であるため、素人である私はこれ以上の言及を避ける。
 下の2個体は、トウヨシノボリのような気がするが...

f:id:Cobitiskaibarai:20210225154115j:plain

f:id:Cobitiskaibarai:20210225154028j:plain

ヨシノボリの仲間(同種なのか不明)

採集できたのは、以上


タナゴ類とヒガイが多かった。
この調査場所は淡水二枚貝の生息個体数が多く、これらに産卵するために、
タナゴ類とヒガイが、集まっているのではないかと考えられる。


このような記録をきちんと残していくことは重要である。

いつかこの考えをまとめたいと思っている。

今日はこんなところで